平成29年11月19日(日)、いよてつ高島屋ローズホールにて、第56回ヘルスアカデミー「もっと知って認知症と発達障害~あります!あなたにもできること!~」を開催しました。
認知症と発達障害の特徴的な症状や関わり方には共通点がたくさんありますが、発症年齢が異なるため、この2つの病気を比較しながら理解する機会はあまりありません。今回、この2つの病気について、正しく理解を深め、当事者やご家族が安心して暮らせる社会にするために、4人の専門家が講演を行いました。
医学部看護実践教育研究サポートセンターの谷向知センター長の開会挨拶の後、日本訪問看護財団相談支援専門員の西村幸社会福祉士が、発達障害の子どもや若年成人が感じている「生きづらさ」の具体例や、それに対して周囲の人が実際に行った工夫について講演を行いました。続いて、谷向センター長が、認知症患者の割合や、認知症と糖尿病との関係性、周囲の人が認知症患者の気持ちを考えることの大切さについて話しました。医学部附属病院子どものこころセンターの堀内史枝センター長は、発達障害患者の得意なことや苦手なこと、現在分かっている発達障害と認知症との関係性などについて、松山あゆみ法律事務所の江野尻正明弁護士は、発達障害や認知症等の方が、安心して自分らしく暮らしていく社会を地域全体でつくっていくことの必要性について講演を行いました。
講演後には、谷向センター長と堀内センター長がコーディネーターを務め、講演者4人がパネリストとなり、Q&Aコーナーを設けました。参加者から「発達障害の子どもの今後が心配、受けられるサポートはどのようなものがあるのか」、「なぜ発達障害が増えているのか」、「認知症の症状があるが、本人がそう思っていない場合、どのように対応すればよいのか」など、多くの質問がありました。
当院では、今後も市民の皆様の関心の高いテーマを取り上げた市民公開講座を開催して参ります。
<医学部>