お知らせ

第7回愛媛地域医療連携ネットワーク研究会を開催

平成22年9月11日(水)、医学部附属病院と愛媛地域医療連携ネットワーク会議(事務局:足球即时比分_365体育直播¥球探网医学部附属病院医療福祉支援センター)は、テクノプラザ愛媛(松山市久米窪田町)テクノホールにおいて、「安心の医療を目指して ?医療メディエーションへの期待? 」をテーマに、第7回愛媛地域医療連携ネットワーク研究会を開催し、200人の参加者が集まりました。

 研究会は二部構成で、第一部では、早稲田大学大学院法務研究科の和田仁孝教授が「医療コンフリクトマネージメント ?医療メディエーションへの理論と実際? 」と題した講演を行いました。このなかで和田教授は「医師や看護師等が日常交わしている医療者の間では常識の言葉が、患者や家族の耳には全く逆に届いていたりすることがある。こういうとき、医療者と患者?家族が異なるフレームを通して話をするから、医療事故などの場合には患者?家族の怒りが増幅することになる。このように、話がかみ合わないとき、両者に質問を重ねることで、結果として対話を推進させるのが医療メディエーターの役目である。このとき大切なことは、医療メディエーターは両者に中立な黒子役であることである」と医療メディエーションの重要性を説かれました。
 続く第二部では、愛媛県におけるメディエーションの現状と期待について、日本医療メディエーション協会四国支部の今川俊一郎医師から、「愛媛県の取り組み」と題して、県医師会や、メディエート推進チーム“みかん”の活動やその活用について報告がありました。さらに、患者側からは、「NPO法人愛媛がんサポート おれんじの会」の小野光則氏が「患者からみた医療メディエーションへの想い」と題して、日頃の些細な患者と医療者の認識のズレが信頼関係を崩す原因となっていることなど提言がありました。
 医療メディエーションはまだ新しい取り組みですが、医療者と患者?家族の間に対話を促進させるこの役割や考え方(マインド)は、今後、医療機関はもちろん、福祉や介護など地域の多くの場に広がり、医療安全はもとより、医療崩壊と言われるこの時代の救世主となり得ると痛感させられる研修となりました。

<医学部>