平成21年12月10日(木)、立命館アジア太平洋大学教学副部長の近藤祐一教授を講師にお迎えして、「立命館アジア太平洋大学における日英二ヶ国語カリキュラムの実際」と題して平成21年度工学部教育改革セミナーを開催しました。
立命館アジア太平洋大学は、本格的な国際大学として平成12年に別府市に設置され、現在、大学院を含めて、98カ国約2、900名の留学生と約3、100名の日本人学生が学んでいます。近藤教授は、このように多くの留学生と日本人学生が共存する環境でカリキュラム改革を推進しておられます。今回のセミナーでは、そういった立場から、多くの留学生を受け入れるご苦労や独特な2ヶ国語カリキュラムについて講演していただき、工学部や英語教育センター等から約30人の教職員が参加しました。
現在、工学部で学ぶ留学生はまだまだ少人数ですが、今後、留学生の増員と教育の国際化を進める必要があります。その一方で、多くの留学生を受け入れた場合、様々な問題が生じることが予想されます。
近藤教授は、特に、留学生の募集、日本での生活支援、英語を用いた講義を行うための日本人教員の研修、日本式座学講義が留学生から評価されないこと、英語による講義は世界の大学との競争にさらされること、学生の英語能力向上のための手法、危機管理の必要性などについて話され、実践に基づいたお話は大変参考になりました。講演後の質疑応答では、参加者から多くの質問があり、留学生の教育や英語による教育に対して理解を深めることができました。