平成23年8月10日(水),理学部301講義室において,教職員?学生を対象とした講演会を開催しました。
理学部では、平成23年度全国安全週間活動の一環として、東日本大震災に被災した東北大学から、大学院情報科学研究科 宗政昭弘教授をお迎えし、「東日本大震災の被害状況と復旧作業」という題目で講演をして頂きました。
今回の講演では、地震発生直後から今年度の前期授業を含めた学務行事の再開に至るまでの経緯を時間に沿って、被災現場の写真などを交えながら詳細に説明して頂き、その過程で得た、特に教育?研究現場での教訓についても示して頂き、理学部及び他学部等からの参加者約50人は熱心に聞き入っていました。
東北大学では、今回の地震前の過去10年間に震度5以上の地震を3回も経験していることもあって、地域のみならず大学教職員が非常に高い防災意識を持っていることに驚かされました。地震発生直後に教職員、学生?大学院生が、避難訓練どおりに、惑うことなく指定避難場所に迅速に脱出できたことが現場での負傷者ゼロということに大きく寄与したと思われます。また、研究科に所属する教職員?学生の安否確認を行うためのwebサイトが今回の地震以前に立ち上げられて運用されていることも普段からの防災意識の高さを示しています。他にも、ライフラインが停まることを想定してトイレには普段から洗浄用の水を備蓄しているなど衛生面での配慮も行き届いており、実に学ぶところの多い講演でした。
講演後には、危機対策体制やwebサイトを用いた安否確認の方法など、被災した際の具体的な対応についての質問が活発に出され、本学の安全衛生活動に対する意識も向上しつつあるという実感が得ることができました。