平成23年4月28日(木)、特許庁より、発明「車椅子および車椅子の操作部材」の特許が認められ、特許証が交付されました。
この発明は、大学院理工学研究科 定岡芳彦教授と工学部等技術部実習工場技術班 政岡孝技術専門職員との共同研究において試作?開発した片手操作車椅子の中で生じたものです。一般的に車椅子は、利用者が両手を使って操作しており、片手機能を失った利用者では操作困難となっています。今回開発した片手操作車椅子は、車椅子の基本構造を保持したままで電力等を使用しない機械的な接続方法により両輪および片輪を駆動し、片手操作により車輪を回すことで簡単に前進、後進、回転、ブレーキ制御ができる構造となっています。
この車椅子をて片手の機能を失った利用者が使用することにより、より一層の自立支援に向けた取組みやリハビリの促進、さらに、介護現場では介助者や介護士の負担軽減ができるなどの効果が期待できます。
また、現在、新たな機能を取り入れた車椅子操作部材について別途2件の特許を出願しています。今後、更なる福祉機器や用具の研究開発に取組み、利用者の視点に立った片手操作型車椅子の研究を進めることにより、改良や機能性の向上を図り、ひいてはこれが大きな社会貢献に繋がっていくことが期待できるものとなっています。