平成23年4月11日(月)、理工学研究科生産環境工学専攻安原英明准教授が、平成23年度科学分野の文部科学大臣表彰「若手科学者賞」を受賞しました。
受賞対象は、「熱水応力化学連成場における岩盤の透水物質輸送機構の研究」で、熱?水?応力?化学連成現象を考慮した現象論モデルを構築し、任意の温度?応力環境における不連続性岩盤の長期的な透水?物質輸送特性の変化を定量的に評価する研究です。高レベル放射性廃棄物等のエネルギー生成後の副産物を深地層下の岩盤内に隔離し、長期に亘りその性能を評価するためには、副産物隔離後の岩盤の水理学?物質輸送特性の長期予測することが重要となります。今後解析モデルを進化させることにより、放射性廃棄物等地層処分施設天然バリア(岩盤)の長期性能評価を実施する際の数値解析ツールになりうると期待されます。また、岩石?水の相互作用問題(二酸化炭素地中貯留や地熱発電)を扱う様々な工学的課題に応用が可能であることからも発展性が高いということができます。今回の受賞は、これらの成果や今後の発展性が高く評価されたものです。