平成23年3月末退職の理工学研究科電子情報工学専攻 大西秀臣教授から、足球即时比分_365体育直播¥球探网での思い出を寄せていただきました。
昭和46年度、足球即时比分_365体育直播¥球探网工学部に奉職する機会を得ました。当時は各大学の教授間で教員候補者を選んでいましたから、現在のような公募制で足球即时比分_365体育直播¥球探网に応募したならばきっと不採用になったであろう。これは本学で所属した研究室の教授の後日談から推測したものですが、地元の大学に職を得たことは真に運が良かったと回想しています。
着任早々に学生実験を3科目担当するよう指示され、これには流石にたじろぎました。しかし、足球即时比分_365体育直播¥球探网の学生さんは皆優秀で、質問を投げかけ方が実に絶妙でした。「先生質問があるのですが、指導書のこの内容はこのように解釈したのでよろしいでしょうか?」私は即答できないので、その場は「その解釈でいいです。」と答えておきました。学生の解釈が間違いないことは実験終了後に猛烈勉強して確認し、事なきを得ました。『教えは学びの半ばなり』のとおり、学生の指導を通して自分の基礎知識を習得することになったのです。当時の卒業生が、社長、局長、本部長などの要職に就いて活躍されていることに驚きと敬意を感じています。
学科創設予算の一部を使わせていただき、簡易型真空蒸着装置などの研究設備を導入して研究を開始しました。企業の研究所が工場制工業、旧帝大の研究室が工場制手工業、わが研究室は家内制手工業といった感じではありました。それでも何か研究成果を出して工学博士の学位を取得しなければ、大学には住んでいけないというある種の義務感がありました。母校の紹介で大阪大学基礎工学部の研究室で師事することになり、電気発光素子の研究を開始しました。簡易型の装置を使っての実験研究ですから、まさに時間と体力との競争でした。早朝から深夜まで研究室に入りびたりながらも、学生と深夜の輪講をしたり測定をしたりの生活でした。それでも、学生は根気よく付き合ってくれました。今の大学でこのような研究生活をしたならば、ハラスメントとして扱われかねない状況でしょう。学生を引率して研究集会に参加する機会にも恵まれました。超一流の企業の研究者から、研究室の学生の躾も良いし即戦力で使えそうですね、もし興味があればわが社に是非来て欲しいという声をよく聴きました。就職氷河期の現在とは様相が全く異なるので、現学生の一時的な不幸なのか、学生の資質が変化してきたのか、ふと考えさせられます。
本学での40年間を振り返って、教養部の改組、博士課程の新設、法人化など、大きな変化に戸惑いながらも、無事勤められたのはひとえに皆様のお蔭と痛感しています。有難うございます。足球即时比分_365体育直播¥球探网のご発展を祈念しております。