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合成生物学の国際大会International Genetically Engineered Machine Competition (iGEM) 2012アジア大会(香港)で、工学部?農学部の2回生連合チーム Ehime-Japanがブロンズ?メダルを受賞しました【10月5日(金)?10月7日(日)】

平成24年10月5日(金)から7日(日)に香港科学技術大学で開催されたiGEM 2012アジア大会のプレゼンテーション大会で、英語による「研究企画や結果、啓蒙活動などに関する30分間の口頭発表」および「ポスター発表」が行われ、工学部?農学部の2回生連合チーム Ehime-Japanがブロンズ?メダルを受賞しました。

 iGEMとは、大学生による合成生物学(遺伝子工学的手法を駆使して、これまでにない機能をもつ生物や分子装置を生み出そうとする学問分野)の世界的競技会です。
 工学部応用化学科2回生の越智美和さんをリーダーとし、今村芽依さん、高井美穂さん、加藤凌平さん、野村俊介さん、および農学部応用生命化学コース2回生の木田ひかるさん、福田真子さんらがチームEhime-Japanを結成しました。このチームで、工学部応用化学科の高井和幸教授や堀弘幸教授をはじめ、応用化学科教員全員の支援を受け、「大腸菌の気持ちを感じとる分子装置 E.colingualの開発」を行い、また遺伝子組換え教育のためのカードゲーム「E.create」を開発しました。
 プレゼンテーションでは、チームが約1年近くにわたり、「大腸菌をはじめとする様々な生物を改良してこれまでにない機能をもたせるための遺伝子プログラムを設計する」、「実際に実験して、それらがうまく作動するかどうかを確かめる」、「実験の手法や結果について、インターネット上で公開する」、「作成した遺伝子プログラムやそれを構成するパーツ、遺伝子設計ツールなどを、公的機関に供託し、全世界に公開する」、「実験の内容が生命倫理や生物多様性条約に反しないことを、インターネット上で論理的に説明?宣言する」、「分子生物学、遺伝子工学、合成生物学など生命科学分野の教育ツールを開発する」、「それらの教育ツールを用いて、小中高校生を対象にした啓蒙活動を行なう」などの課題を次々にクリアしたことを発表しました。
 残念ながら、アメリカ?マサチューセッツ工科大学で開催されるワールド?チャンピオンシップの出場権の獲得には至りませんでしたが、初出場でのメダル獲得は、日本からの参加校では唯一の快挙です。
 
【チームEhime-Japan 越智美和リーダーからのコメント】
 初参加、未経験での「iGEM」への参加は無謀な挑戦でした。しかし、この挑戦をやり切ることができたのは、「やってみたら」とおっしゃってくださった高井先生をはじめ、堀先生、高井研究室?堀研究室の先輩方、あと私たちの無理な頼みを快く引き受けてくださった応用化学科の先生方、農学部の先生方、サンプルを譲ってくださった国内外の先生方、Human Practiceのアドバイスをくださった先生方のおかげです。どうもありがとうございました!!多大なご迷惑をおかけしましたが、今回の挑戦は本当に良い経験になりました。
 実際の大会は、楽しかった半面、非常に悔しいものでした。一番楽しかったのは、ポスターセッションで、他大学の学生さんたちとお互いのプロジェクトについて意見を交わし合ううちに、熱気がわいてきたことです。
 一方で、英語力の無さから、海外の人たちにうまく自分たちのプロジェクトを伝えられず、ポスターセッションに来てくれた学生さんが、途中で帰ってしまったことが辛かったです。また、練習不足のためにプレゼンテーションが時間切れで終わってしまったことも悔しい思い出です。
 今回の活動で得られた一番の成果は、「危機感」です。日本以外のアジアの学生の英語力に驚きました。また何年か後に、このような学生と勝負しないといけないと思うと、ぞっとするくらい危機感を覚えました。この感覚が残っているうちに何か策を講じたいです。他にもいろんなことを学べたので、これからの人生に生かせると思います。
 大変だった時期は多々ありましたが、チームの仲間や家族、友達のおかげで乗り切ることができました。最後に、支えてくれた皆さんに感謝したいと思います。

<工学部>