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農学部逸見彰男教授が研究代表者である研究課題「放射能汚染土壌の除染実用化技術の開発」が環境省環境研究総合推進費の新規課題に選定されました【8月6日(月)】

 この度、環境省の環境研究総合推進費の新規課題に、農学部環境産業応用化学(旧 環境土壌学研究室)の逸見彰男教授(大学院連合農学研究科長)が研究代表者である研究課題「放射能汚染土壌の除染実用化技術の開発」が選定されました。
 この研究課題は、研究代表者の逸見教授とともに、研究分担者として農学部松枝直人准教授、工学部青野宏通准教授、農学部ザエナル?アビディン助教及び農学部山本徹客員教授の先生方からなるグループで研究を遂行するもので、平成24年度?平成25年度の2年間(研究経費:各年度36、160、000円、総額額72、320、000円)が予定されています。本研究課題の目的は、昨年3月11日に突如起こった東北地方太平洋沖地震とそれに伴って発生した津波、さらに地震と津波が引き金となって起こった東京電力福島原子力発電所の大事故と、未曾有の大規模災害が発生したことからの復興が我が国の最重要課題となっている時期的な背景のもとで、人工ゼオライトをいろいろな形で利用することにより、災害からの復興を促進する技術の提供を行う中、人工ゼオライトの高い吸着能力を活用して、特に、放射性物質で汚染された土壌を改善する除染実用化技術を開発することにあります。
 今回応用する人工ゼオライト技術は、逸見教授のグループが、土壌中に存在する機能性ケイ酸アルミニウム系物質である 「イモゴライト」(無機ナノチューブ)や「アロフェン」(無機ナノボール)の基礎研究との関係で、電力副産物の石炭灰から合成する方法を世界で初めて発見し、大量製造技術を開発して実用化した、リサイクル型の多機能性新素材に関わるもので、磁性物質とゼオライトとを両者の分子軌道どうしを接触させて複合化することで一体化した結晶(「分子軌道レベルハイボリッド結晶体」)を利用する技術です。
 逸見教授の人工ゼオライト技術については、科学技術振興機構(JST)の研究成果展開事業である研究成果最適展開支援プログラム(【ハイリスク挑戦タイプ】)に採択された研究課題「レアアース Eu等を含まない白色LED用蛍光体の開発」(平成23年度?平成24年度 総経費:20、000、000円)で、ゼオライト利用の新しい機能材料創製との関連で、現在、研究が進行中のものもあります。

<農学部>