平成24年6月13日(水)、地盤工学会第54回通常総会において、平成23年度地盤工学会賞授与式が開催され、理工学研究科(工学系)岡村未対教授と安原英明准教授、そして平成22年3月に理工学研究科博士後期課程を修了し、現在和歌山工業高等専門学校に在職中の林和幸准教授が、地盤工学会論文賞(和文部門)を受賞しました。
この賞は、Soils & Foundationsや地盤工学ジャーナル等の地盤工学会刊行物に論文を発表し、地盤工学に関する学術の進展に顕著な貢献をしたと認められる論文に対し授与されるものです。今回の受賞論文は、「炭酸カルシウム結晶析出による砂の液状化特性の改善効果」(地盤工学ジャーナル、2010)と題するものです。間隙中に炭酸カルシウム結晶を析出させる技術が、東日本大震災でその必要性が強く再認識された新しい液状化対策技術になり得ることを示しただけでなく、液状化特性を改善するメカニズムを明らかにし、設計にも応用可能な知見が示されたこと、さらに提案した結晶析出方法が膠着物質を有する自然堆積物を対象とした実験にも応用可能である点が高く評価され、今回の受賞に至りました。
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