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小島秀子理工学研究科教授らの論文がRoyal Society of Chemistryの速報誌のHot Articleに選出されました

 Royal Society of Chemistry(イギリス王立化学会)の速報誌Chemical Communicationsに掲載された小島秀子理工学研究科教授らの論文がHot Articleに選出され、また、Nature Asia MaterialsのResearch Highlightにも掲載されました。

 この雑誌(Impact factor 5.787、 48 issues/年、1965年から刊行)には、1 issue/週あたり約50件の論文が掲載されており、毎月4-5件がHot Articleとして選ばれています。
 選ばれた論文は、サリチリデンアニリンの結晶に紫外光を照射すると曲がり、可視光を照射すると真っ直ぐな形に戻る運動を繰り返すという、結晶の光メカニカル機能を報告しています。光照射前後のX線結晶構造解析により、結晶状態のフォトクロミック反応によって生じた分子構造の変化が、マクロレベルの結晶の動きに変換されるという、メカニカル機能の発現機構も解明できました。結晶は固くて割れるというこれまでの常識を打ち破り、結晶は分子機械として利用できる可能性があること、また、エネルギー変換の観点から見れば、光エネルギーから機械エネルギーへの直接変換であり、今後の展開が期待されることが評価されました。

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Hot Article: Bendy Crystals
Scientists are trying to create molecular systems that mimic machinery components. Japanese researchers have grown crystals that bend upon shining UV light on them. The crystals are of a salicylideneaniline compound which changes its structure depending on the wavelength of light.

(論文名)
Photomechanical bending of salicylideneaniline crystals
Hideko Koshima、 Kyoko Takechi、 Hidetaka Uchimoto、 Motoo Shiro and Daisuke Hashizume
Chem. Commun.、 2011、 47、 11423–11425.

<工学部>