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大学院医学系研究科長の安川正貴教授らが開発を進めてきた急性白血病等を対象としたTCR遺伝子治療の臨床研究実施計画が、厚生労働大臣に承認されました【3月22日(金)】

 平成25年3月22日(金)、本学、三重大学、名古屋大学、藤田保健衛生大学の4大学とタカラバイオ株式会社が共同で開発を進めてきた白血病に対する新たな遺伝子治療の臨床研究が、厚生労働大臣に承認されました。

 本学、三重大学、名古屋大学、藤田保健衛生大学の4大学とタカラバイオ株式会社が共同で開発を進めてきた白血病に対する新たな遺伝子治療の臨床研究実施計画が、平成25年3月22日(金)付けで厚生労働大臣に承認されました。
 大学院医学系研究科長の安川正貴教授らが開発を進めてきたこの新たな治療法が確立されれば、これまでの標準的な治療では治療効果が期待できなかった、難治性の急性骨髄性白血病(AML)と骨髄異形成症候群(MDS)への治療効果が大いに期待できます。
 今回の臨床研究では、本学で発見された細胞傷害性T細胞(CTL)からT細胞レセプター(TCR)遺伝子を単離し、患者リンパ球に遺伝子導入して大量に培養した後、患者さんに戻す治療法を行います。その際の遺伝子導入に用いるレトロウイルスベクター(遺伝子の運び屋)は、新たにタカラバイオ株式会社が開発したもので、これまでの遺伝子発現ベクターに比べて効率性と安全性に優れた効果があることが証明されています。
 安川教授は「将来的には白血病だけでなく、様々ながんなどに応用し、いつでも、どこでも、誰でも使える治療にしたい」と考えています。
 なお、この遺伝子治療臨床試験の開始にあたっては、これまでに各大学の倫理審査委員会ならびに厚生労働省の厳正な審査を受け、承認されるに至っております。

安川教授

安川正貴教授/医学系研究科長

 

<医学部>