平成26年11月26日(水)、理学部講義棟1階S13教室(アクティブラーニング用教室)で、理学部FD講演会「アクティブラーニングを促す学習環境について考える」を開催しました。理学部では、前学期?後学期の期間中にFDウィークスを設定しており、FD活動の啓発に努めています。今回は、平成26年度後学期のFDウィークス期間内の行事の一環として、東京大学?大学総合教育研究センター?特任助教の中澤明子氏をお招きし、「アクティブラーニングを促す学習環境について考える」と題する講演会を開催しました。
講演会は、「アクティブ?ラーニング(AL)とは何か」という説明から始まり、「ALを促すための学習環境をどのように構築すればよいのか、ALの効果を高めるポイントは何か」といったテーマを中心に、スライド及び配付資料に沿って行われ、15人の教員が参加しました。まず、中澤氏は「ALの教育学的な意味付け及びALを促す環境をどのように構築すればよいのか」という点を強調し、実際の例を元に説明しました。レンセラー工科大学、マギル大学、東京大学など、すでにAL教室を設置し活用している大学の紹介があり、とても参考になりました。また、中澤氏は「目標の体系別にALを分類し、高次思考を促す点が重要な概念となる」など、普段聞きなれない用語を交えながらも、ALの重要性を分かりやすく解説しました。
続いて、ALを促す環境を考えるためのワークとして、ALを取り入れた活用法の説明があり、テーブル、クリッカー、付箋といったさまざまなツールが、ALの効果を高める上でどのような意味をもつのかについて、グループで話し合いました。次に、教員を4グループに分け、別々の目標設定例がそれぞれのグループに配布された上で、その目標を達成するためのALのポイントを、ALの手法自身を使いながら学習しました。
このような内容を通して、ALのための学習環境とポイントとの関連が大変よく理解できたと思います。出席した教員からは、たくさんの意見が出され、予定した時間を越えて活発な議論が行われました。
今回の講演を機に、理学部でALを活用する機運が高まり、それが授業改善につながるように、さらにFD活動を発展させていきたいと考えています。