お知らせ

医学部附属病院で大規模災害訓練を実施しました【12月7日(日)】

 平成26年12月7日(日)、医学部附属病院で、南海トラフ巨大地震などによる大規模災害の発生を想定した大規模災害訓練を実施し、総勢約500人が参加しました。今回の訓練は、病院関係者や地域住民?学生等のボランティアスタッフが参加した他、東温市消防署や愛媛医療センター、東温市医師会等と連携し、災害拠点病院に指定されている本院の機能強化と実施体制の確認?検証を行いました。 

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トリアージの訓練

 訓練では、震度6強の地震発生を想定し、一般電力が遮断され、非常用発電装置等の電源のみが確保されている中で、次々と運び込まれる傷病者に対し、1人でも多くの方に最善の治療を行うため、医師によるトリアージが行われました。病気や怪我の重症度?緊急度によってトリアージタグをつけ、実際の患者に対する処置と同じ方法で治療を施し、医師や看護師に加え事務職員も連携しながら、傷病者の搬送や薬剤等の調達を実践しました。その中で、緊急手術を要する傷病者を手術室へ運ぶ際、エレベーターが停止しているため、6人がかりで搬送するなど、普段と異なる対応に苦労している場面もありました。
 さらに、原発による二次災害で被ばくした可能性のある傷病者の受入れもあり、院内に設置した除染エリアで、厳重な汚染管理の下、放射線量を測定するとともに、汚染された負傷部を洗浄するなど、緊迫した雰囲気の中で除染作業が行われました。

 一方、この様な大規模災害が発生した際、病院機能の状況やライフラインの確保、入院患者や運び込まれる傷病者の状況等、様々な情報を集約し、各スタッフに指示を発する「災害対策本部」の役割が重要となるため、今回の訓練で強化策を実践しました。各班に配置されているスタッフの状況を把握する窓口や連絡先を明確にし、本部に集められる情報を一元化するなど、昨年度の課題を改善する方法がとられました。また、トリアージエリアからのスタッフ応援要請や、他病院からの傷病者の受入要請等に対し、本部で把握しているスタッフの活動状況や受入体制を本部長に報告し、それらの情報を基に各要請への回答を協議しました。
 この訓練を通して、改善効果が見られた点もありましたが、問題点も浮かび上がりました。本院では、これらの問題点を克服するよう対応策を検討し、災害拠点病院としての更なる機能強化を図ります。