平成26年2月4日(火)、総合情報メディアセンターメディアホールで、人材活性プロデューサー(元吉本興業プロデューサー)の大谷由里子さんをお招きし、ダイバーシティ推進本部人材活性セミナーを開催しました。
ダイバーシティ推進本部は、平成24年4月に設置され、教職員や学生の多様な個性や価値観を尊重し、持てる能力を最大限に発揮できる環境づくりを推進し、女性研究者の育成、男女共同参画の推進、障害者、高齢者の雇用促進に取り組んでいます。
本セミナーは「みんなの元気で大学が輝く!」をテーマに、ココロを元気にし、前向きな気持ちで仕事ができるよう企画されたものです。昨年に引き続き、人材活性プロデューサー(元吉本興業プロデューサー)の大谷由里子さんをお招きし、「吉本流、体験的?人生の極意!?感じて?興味を持って?自ら動き出す?」と題してご講演いただき、約80人の教職員、学生が参加しました。
冒頭、曲田清維ダイバーシティ推進本部長から開会挨拶があり、「ダイバーシティの取組は町づくりと似ており、一つの産業に頼らず多様性をもつ町は末永く発展するため、大学も同様に一人ひとりの多様な個性を活かし時代の流れとともに発展させられるよう、ダイバーシティの推進が必要である」と述べました。
講演は「COACH」と「TEACH」の違いの説明から始まりました。大谷さんは、吉本興業時代に「COACH」とは「こうなりたい」という答えを相手に考えてもらい、自ら見つけてもらうこと、そして「TEACH」とは、こちらがそこまで導くことだと学んだそうです。その「?したい」「?になりたい」などの「WANT(欲しいものは何か)」は、人間の行動の原点としてとても大切で、「WANT」の次に「HOW(どのようにして)」を考えると良いということでした。また、ご自身の経験からも「MUST(?しなければならない)」に縛られてしまうと、自分を介して周りの雰囲気が悪くなるので、「WANT」から始め「HOW」を導き出す取組が良い職場環境に繋がっていくと述べました。
さらに、これから日本は少子高齢化が進むため、海外からの人材を受け入れるなど、今まで以上に多様な人々とコミュニケーションを取ることが求められる時代、つまりダイバーシティが不可欠の時代になるため、相手が取る行動の下にある自分とは違った価値観にも目を向けそれを受けとめ、相手の長所を見つけそれを伝えることで「良い場づくり」に繋げる必要があるとのお話もありました。
また、大谷さんは、阪神大震災や東日本大震災を現地で経験されており、「大切なものは一瞬でなくなる、明日は今日の続きではない」ということをその時に感じ、やり残したことを持って死ぬことは最も大きなリスクであると強く思ったそうです。そして「自分を幸せにできるのは自分しかいない」ということを強く言われていたことが印象的でした。
大谷さんのユーモアを交えた話や心理学を用いた話題などに、会場からは笑い声や納得のため息が聞こえました。参加者は、元気をもらうだけでなく、人生についても深く考えさせられるような密度の濃い時間を過ごせました。
ダイバーシティ推進本部では、これからも様々な形で、ダイバーシティの推進に取り組んでいきます。<総務部>