平成27年1月9日(金)、校友会館サロンで、安全衛生講演会を行いました。この講演会は、厚生労働省の後援により、中央労働災害防止協会が昨年度から主唱している「安全衛生教育促進活動(12月1日?4月30日)」の一環として、学生及び教職員の安全衛生に対する意識向上を目的に、教育?学生支援機構学生支援センターの共催を得て、安全衛生全学委員会が開催したものです。学生4人、教職員9人、合わせて13人が参加しました。
始めに、本学農学部の伊藤和貴准教授から「これから、大学を巣立って社会人として就職する皆さんに、『…知っていますか?…?誰がまもるの?働く人の命!?』と題してお話していただきます。しっかりと学んで、これからの人生に活かしてもらいたい。」と開会の挨拶がありました。
続いて、講師の中央労働災害防止協会中国四国安全衛生サービスセンターの山岡和寿所長から「皆さん、ご安全に!」という第一声で講演が始まりました。この挨拶に参加者誰もが反応できずにいると、山岡所長から「この『ご安全に』という挨拶には、人類の永遠の願いが込められている。毎年、日本で約55万件の労働災害が起きている。そのうち約千人が不幸にして命を落としている。また、毎年約3万人が自殺をしているが、仕事が原因の自殺はこのうちの1万人に及ぶ。この社会で『労災』はあってはならないこと。『減らす』のでは被害者がいることになる。『無くす』ということをよく覚えておいていただきたい」と説明がありました。また、安全確保の方策として、リスクアセスメントやハインリッヒの法則等について、説明がありました。そして、山岡所長は、労働災害が起きた現場の不安全な状態や行動について実例を挙げ、「作業指示には『注意する』とか『気を付ける』という言葉を避け、具体的に正しく指示することが重要である。」と述べました。参加者は、メモを取りながら講師の言葉に耳を傾けていました。
最後に、山岡所長から「命は一つです。世の中に出たら、働く人の命を守ることを最優先に考え、労働災害の犠牲に絶対ならないでください。」とのメッセージがありました。参加者からは、「身近な所に危険が潜んでいることが分かった。危険を見抜く力が必要だということがよく分かった」「労働災害といっても、様々なパターンの事故があると感じました」「実例が分かりやすく良かったです」等の意見があり、本講演が「安全」について考える貴重な機会となりました。
本学では、今後も安全衛生に関する講演会を開催する予定です。