平成27年1月9日(金)、本学医学部附属病院地域医療支援センターが、平成26年度愛媛県南予地区病院指導医講習会及び病院連携記念講演会を宇和島市で開催し、南予地区の病院、各市町の行政機関等から約30人の参加がありました。地域医療支援センターでは、愛媛県の地域医療の充実?発展を目指して、県内各地区での若手医師の研修指導体制を整備し、地区内の医療問題や病院勤務環境について共通認識を高め、病院間の連携を深めていくために、県内各地区で「病院指導医講習会及び病院連携記念講演会」を開催しています。
今回、南予地区で実施した講習会では、高田清式地域医療支援センター長の開会挨拶に続き、市立大洲病院の谷口嘉康院長から大洲地域の高齢化状況と医療の役割、地域医療研修や臨床実習への取組み等について、また、愛媛県立南宇和病院の鶴岡高志院長から同病院の診療体制の概要や地域の医療事情?課題等についてのミニレクチャーがありました。その後、高田センター長と高橋敏明副センター長から、医学生の地域医療への関心度や卒業後の進路等について説明がありました。
その後、高知大学医学部家庭医療学講座の阿波谷敏英教授が「地域を診る医師を育てる?高知県の地域医療の担い手の養成?」と題した記念講演を行いました。阿波谷教授は、学生や若手医師が地域医療に対する誇り?やり甲斐を持つためには、地域を基盤とした医療教育?研修の充実が重要であると指摘し、多くの教育支援施設と連携した臨床実習や地域医療研修に取り組んでいる実例を紹介しました。参加者は、阿波谷教授の記念講演に熱心に聞き入り、講演後には、学生募集での取組内容、地域医療の魅力の伝え方、専門医取得後の進路動向、若手医師の育成と病院運営など、多岐にわたり活発な質疑が交わされ、地域医療の現状と諸課題、若手医師の指導育成方法等について考える良い機会を持つことができました。
本センターでは、今後も同講習会を定期的に開催し、県内各地区の医療機関の連携に資するとともに、地域医療を担う医師の養成を推進していきます。