教育学部国語教育講座の青木亮人准教授が、評論集『その眼、俳人につき』(邑書林、2013年)で、平成27年1月20日(火)に「第30回愛媛出版文化賞大賞」を、3月3日(火)に「第29回俳人協会評論新人賞」を受賞しました。また、「明治期における俳句革新の『写生』の内実について」で、1月13日(火)に「第1回俳人協会新鋭評論賞」を受賞しました。
青木准教授は、評論集『その眼、俳人につき』で、明治時代の正岡子規、高浜虚子から昭和時代を経て、平成時代までに至る俳人や作品を取り上げ、子規や虚子の実際の姿や従来顧みられなかった俳諧宗匠を論じたり、村上春樹の小説やサブカルチャー等とも比較しつつ、近現代俳句の多様な側面を論じました。今回、青木准教授は、「愛媛出版文化賞」の最高賞となる大賞を受賞しました。この賞は、愛媛新聞社主催による出版賞で、愛媛文化に貢献した単行本を対象としています。
また、俳人協会主催による評論集を対象とした「俳人協会評論新人賞」を受賞しました。俳人協会は、主に俳句実作者による全国組織で、会員は約一万五千人です。昭和三六年に発足し、初代会長は中村草田男で、現会長は鷹羽狩行氏(「狩」主宰)、顧問を有馬朗人氏(「天為」主宰、元文相)が務めるなど、主要俳人の多くが所属しています。
そして、青木准教授は、「明治期における俳句革新の『写生』の内実について」で、高浜虚子が松山の風景を詠んだ「遠山に日の当りたる枯野かな」を取り上げ、この句が当時いかに斬新かつ異例の作品であったかを同時代の俳諧宗匠らの作品と比較しつつ論じました。今回、五十歳以下の俳句評論を対象とした「俳人協会新鋭評論賞」を受賞しました。
なお、この論考は、足球即时比分_365体育直播¥球探网研究活性化事業「萌芽研究」(平成25?26年度「近代俳句雑誌に見る『凡作/傑作』の差異性に関する分析」)の成果の一端でもあります。