平成27年3月1日(日)、附属高等学校で平成26年度卒業式を挙行し、5期生116人の生徒が希望を胸に学舎を旅立ちました。式では、国歌斉唱後、クラス担任から卒業生の氏名が1人ずつ読み上げられ、壽卓三校長から各クラス代表者へ、卒業証書が授与されました。続いて、全国総合学科高等学校長協会賞をはじめ、学業や部活動で功績をおさめた卒業生には各種功労賞等が、3年間無欠席で登校した卒業生には皆勤賞が、個別に氏名を読み上げられ、代表者に表彰状が授与されました。
表彰後、壽校長が哲学者カントの言葉を引用し、「附属高校の学びの神髄は『人々の連帯』を創造することにある」とした上で、「この様な知性の基盤を培ってきた皆さんの心と体には附属高校での3年間が深く刻まれています。そして何よりも、共に学んだ多くの仲間がいます。そのことを思い出しつつ、自分を信じて明日を切り拓いて行きましょう。ご活躍を信じています。」と式辞を述べました。
続いて、柳澤康信学長から「地域を担う意欲をもつ人材」になる事の重要性を、昨今の国の施策を交えて説明した上で、「『地域を担う意欲をもつ人材の育成』を教育目標に掲げる附属高校で学んだ皆さんには、将来どこで生活しようと、また、どの様な職業に就こうと、最終的には何らかの形で地域に関わってもらいたいと思います。」と祝辞がありました。
その後、在校生を代表して、生徒会長(2年生)の小倉盛嘉さんが「厳しい社会情勢の中、人生を歩んでいく上で、数え切れないほどの苦痛や、乗り越えるのに容易ではない壁にぶつかることもあるでしょう。その様な時には本校での3年間を思い出してください。『質実剛健』を胸に日々精進していけば、大きな成果を残すことができる筈です。自分だけの道を切り拓いていってください。」と送辞を述べました。
それを受け、卒業生代表の土岐茉友子さんが「私たちはこの3年間という日記に、数え切れないくらいの思い出を描いてきました。思い返すと後輩や先輩、先生や家族、そして友人がそばで支えてくれていたことに気付きます。この学び舎で出会った仲間はかげがえのない宝物です。これまで共に歩んできた道のりが消えることはありません。だからいつかまた会いましょう。」と涙ぐみながらも力強く答辞を述べました。
答辞や校歌斉唱の際、卒業生の中には3年間の生活を振り返り、涙を流す生徒の姿も見受けられました。共に歩んだ生徒たちの様々な想いが伝わってくるすばらしい式典となりました。
式終了後、卒業生は各クラスに戻って最後のホームルームに出席しました。友人たちと写真を撮ったり、語り合ったり、高校生活を締め括る時間を共に過ごしました。そして別れを惜しむ中、それぞれの想いを抱き、3年間通い続けた学舎を後にしました。