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「中国四国植物学会第72回大会」で大学院理工学研究科の神原綾子さんが「優秀発表賞(口頭発表部門)」、内田健斗さんが「優秀発表賞(ポスター発表部門)」を受賞しました

 平成27年5月16日(土)?17日(日)、本学で開催の「中国四国植物学会第72回大会」で、大学院理工学研究科の神原綾子さんが優秀発表賞(口頭発表部門)、内田健斗さんが「優秀発表賞(ポスター発表部門)」を受賞しました。
 本賞は、中国四国植物学会で、研究成果について口頭またはポスター発表を行った学会員の学生あるいは若手研究者(40歳未満の研究員や助教)の中から選出されます。  受賞した二人の学生は、大学院理工学研究科の佐久間洋准教授のもとで、シロイヌナズナの環境応答について研究しています。シロイヌナズナは最初に全遺伝子の解読が完了した、最もよく研究に用いられている植物です。
 神原さんは、「温度?水欠乏応答性遺伝子At1g73480」というタイトルで口頭発表を行いました。At1g73480は、水欠乏や高温、低温などの環境変化に応答して発現量が増加するシロイヌナズナの遺伝子です。本研究では、発現制御メカニズムを解明するため、この遺伝子の発現調節領域DNA断片に結合する複数のタンパク質を特定しました。また変異体の解析により、この遺伝子が壊れると種子の寿命に影響があることを明らかにしています。
 内田さんは、「トマトの非生物的ストレス応答性SlDREB2パスウェイの解析」というタイトルでポスター発表を行いました。DREB2は、乾燥、高塩濃度、高温などのストレスに応答して、他の遺伝子のmRNA合成量に影響を与えるタンパク質です。本研究では、トマトにおいてDREB2をコードしている遺伝子を全て特定し、遺伝子の発現に与える影響を評価しました。さらに、DREB2タンパク質と相互作用し活性に影響を与えるタンパク質の遺伝子をトマトのゲノム配列から推定し、タンパク質の構造などから相互作用の有無を予測しました。
 研究内容に加え、プレゼンテーション技術等総合的に評価された結果、学会発表後に行われた学会員による投票によって選出され、今回の受賞に至りました。