平成21年6月6日(土)、千葉大学(千葉県千葉市)で開催された日本教育経営学会第49回大会において、露口健司教育学部准教授が「日本教育経営学会学術研究賞」を受賞しました。
この賞は、教育経営学領域において「著しく優秀な学術著書を発表した者(褒賞規定による)」に対して授与されるものです。受賞対象著書は、『学校組織のリーダーシップ』(大学教育出版、2008年)です。今日の教育改革において、教育行政と学校を結ぶ校長のポジションは極めて重要であり、校長に対して高い期待が示されています。しかし、校長がどのような状況下でどのようなリーダーシップを行使し、組織変革を発生させているのか。こうした重要な研究課題は、学校経営を対象とする調査が困難であることもあり、ほとんど進展していませんでした。本書では、長期間に渡る参与観察や数多くの校長に対するインタビュー、フォロワーである教職員に対する質問紙調査を通して、組織変革を発生させる校長のリーダーシップ行動を実証しています。分析モデルや分析技法の独創性といった学術的な有用性だけでなく、学校経営実践における実践的有用性についても、高く評価されました。