平成21年5月26日に、飯田橋レインボービル(東京都新宿区)で開催された情報ストレージ研究推進機構(SRC)第15回総会において、仲村泰明理工学研究科助教の研究グループがSRC論文賞を受賞しました。
SRCは、日立、東芝、Seagateなどの14の企業と東北大学、東京大学、秋田県高度技術研究所(AIT) などの29の大学?研究機関が情報ストレージ装置の継続的な向上を図るため、情報ストレージ技術および関連の科学技術分野の研究を活性化させることを目的として設立された機構です。SRC論文賞はSRCから研究支援を受けていることが明記され、SRCの発展のために、技術、応用面に顕著な貢献が認められる優れた論文に対して授与されるものです。
今回の受賞の対象となった論文は、米国電気電子学会(IEEE)のTransaction on Magneticsに掲載された「A new burst detection scheme using parity check matrix of LDPC code for bit flipping burst-like signal degradation」です。この研究論文では、本学理工学研究科 仲村助教、同 岡本好弘准教授、本学社会連携推進機構 大澤 壽特命教授の研究グループが、次世代の誤り訂正符号として注目されている低密度パリティ検査 (LDPC : low-density parity-check)符号の欠点であった連続的な誤りが発生した場合に復号利得が大幅に低下する現象を抑圧できる新たな復号方法を提案しました。この復号方法によって、連続的な誤りが発生した場合においても高い復号利得を維持できることを計算機シミュレーションにより明らかにしたことが高く評価されました。