平成27年8月23日(日)、いよてつ髙島屋ローズホールで、第37回ヘルスアカデミー「大丈夫ですか?あなたの目」を開催しました。
外界の情報の約80%を視覚から取り入れている人間にとって、視覚障害は生活の質の低下に直結する深刻な問題となります。ところが、重篤な視覚障害の原因となる多くの眼疾患は、初期にはほとんど自覚症状がないものが多く、気付いたときにはすでに病状が進行していることがあります。今回の講演では、大切な目を守るために、視覚障害に繋がる眼疾患の最新の診断法や治療法について、専門の医師が分かりやすく解説しました。
始めに、本学大学院医学系研究科視機能再生学講座の溝上志朗准教授から開会のあいさつがあり、続いて、溝上准教授を含む4人の講演が行われました。
まず、視機能外科学講座の鎌尾知行助教から「涙の病気」をテーマに、流涙症を引き起こす代表的疾患について、その症状や検査、治療について説明がありました。続いて、本院屈折矯正センターの原祐子センター長から、年をとっても良好な視力を維持し、快適な生活を送るために、白内障治療にどのような選択肢があるのかが紹介されました。また、溝上准教授からは、緑内障の早期発見の方法、早期治療の重要性の説明と最新の診断?治療法についての講演がありました。最後に、視機能外科学講座の宇田高広助教から、加齢黄斑変性症の症状やその治療?予防についての講演がありました。
第2部では、溝上准教授がコーディネーターを務め、他の講演者3人がパネリストとなって、参加者からの質問や疑問にお答えするQ&Aコーナーを設けました。目薬の保管について、手術の時期?手術後の再発に関して、目の病気と遺伝の関係など、事前に寄せられた質問に対して、各パネリストが回答を行いました。また、会場の参加者からの質問も次々と寄せられ、時間ぎりぎりまで説明するパネリストと真剣に聞き入る参加者で会場は熱気に包まれました。
参加者には高齢の方が多く、加齢とともに訪れる身近な目の衰えやその予防対策について、じっくりと学んでいただくことができました。