平成25年12月14日(土)、教育学部2号館2階理科学生共同実験室3で、科学イノベーション挑戦講座》第5回講座「地震の対策に挑戦する」を開講しました。
本事業は、科学技術振興機構次世代科学者育成プログラムメニューB採択事業であり、中学生を対象とした、次世代を担う科学者を養成するものです。今回は、松山市内の理科を得意とする中学生7人に対して、本学防災情報研究センターの高橋治郎副センター長と大学院教育学研究科2年の岡崎晃さんが、「地震の対策に挑戦する」というタイトルで、地震の対策と液状化現象についての講義と実験を行いました。
地震列島と呼ばれる日本では、地震の対策はとても重要です。特に愛媛県は南海トラフに近いため、いずれ起こるといわれている南海地震において、大きな被害が予想されています。
講義では、地層における川や海の役割、地層の成り立ちと液状化には大きな関連性があること、自分の住んでいる地域がどのような地層なのかを知ることが液状化の被害を予想する上で極めて重要であることなどを学びました。
液状化現象については、東日本大震災でマンホールが地面から飛び出す被害が起きたことや、鳥取地震で家が傾いた例が挙げられました。なぜ、コンクリートで作られたマンホールが地面から飛び出したり、家が傾いたりするのか、その違いはどこにあるのか、などを解明するために、岡崎さんが砂と水が一体化して液体のように動く仕組みについて説明を行いました。その後、中学生は2班に分かれ、ゴルフボールやピンポン玉、フィルムケースなどを使って、液状化のモデル実験を行い、地中の軽いものは浮かび、地上の重いものは沈む液状化現象について学びました。
後期の科学イノベーション講座では、受講生が話し合って決めた研究テーマにしたがい、それぞれの役割を分担して共同で進めていく共同研究を行います。今回の講座は、中学生が自分たちで選んだ共同研究テーマとも関連していて、2週に1回程度大学にデータを持ち寄り、研究の方向性を話し合っています。本日得られた知見に基づいて、今後の研究を進めていくことと思います。
次回の科学イノベーション挑戦講座は、平成26年1月11日(土)の松山市教育委員会?松山市中学校理科主任会おもしろ理科教室実行委員会主催の「おもしろ理科教室」で「研究発表に挑戦する」と題して行われます。受講生が、これまでの科学イノベーション挑戦講座での活動を、おもしろ理科教室に参加する生徒たちに発表します。受講生の成長を目にすることができると期待しています。
なお、この講座は、愛媛新聞社の取材を受け、平成25年12月16日付けの朝刊に記事が掲載されました。<教育学部>
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