平成27年9月11日(金)、東北大学で開催された2015年学生マイクロ波回路設計試作コンテストに参加した工学部電気電子工学科4年生の北木直斗さんが(指導教員:松永真由美)、優秀な回路設計をしたとして「特別賞」を受賞しました。
このコンテストは、電子情報通信学会マイクロ波研究専門委員会が、マイクロ波産業の将来を担う学生に「ものづくり」に対する興味を一層深くしてもらうことを目的として開催しているものです。本年度は、同学会ソサイエティ大会開催期間中に東北大学内で行われました。
また、このコンテストは、マイクロ波技術を学ぶ学生達が技術を競う場であることはもちろん、学生同士の技術交流の場ともなっており、今年は総計22人が「低損失部門」、「小型化部門」、「50dB減衰部門」に分かれ、設計仕様を満たすマイクロ波バンドパスフィルタの設計、試作、測定に挑みました。
北木さんは、「小型化部門」での入賞を目指し、設計課題?条件を十分に満たしながら、より小型のバンドバスフィルタの設計に挑みました。様々な参考文献を調べる中で、負の屈折率を人工的に作り出す左手系線路(CRLH線路)がマイクロ波回路の小型化に有効であることに興味を持ち、マイクロ波回路シミュレータを用いて、CRLH線路を応用したバンドパスフィルタを設計しました。設計したフィルタは、能動素子を半田ごてで実装するなど、自分の手で試作し、試作したフィルタがより良い性能を発揮するための微調整(カット?アンド?トライ)技術も体験しました。
測定結果や、回路設計の独創性などについて、マイクロ波専門委員による厳選なる審査がなされた結果、北木さんの製作したバンドパスフィルタは、「小型化部門」において、「CRLH線路理論を実践して小型化を実現」をした点が高く評価され受賞に至りました。