理工学研究科小野昇教授が、株式会社三菱化学科学技術研究センターとの共同研究により、塗布型有機半導体材料を開発しました。
従来の無機材料に代わる低コストで、半導体特性に優れた塗布型の有機半導体の開発が待たれていました。
今回、小野教授と(株)三菱化学科学技術研究センターとの共同研究によって開発した新材料は、結晶性の高い低分子化合物であるポルフィリンを使用。低コストで塗布製膜をつくることができ、塗布型製膜としてはアモルファスシリコンと同等の世界最高レベルの高移動度を示します。
この材料の特長としては、耐久性に優れ、駆動による素子特性の変化が小さく、レーザーパターニングによる加工が可能、などがあります。
(株)三菱化学科学施術研究センターでは、本材料を使用した有機EL素子の駆動に成功しており、今後本材料に改良を加えながら、周辺材料の開発を行い、2008年には商業化をスタート、2010年には量産体制に入る計画。(2006年5月17日化学工業日報及び三菱化学ホームページより)
広報室