大学院理工学研究科の内藤俊雄教授を代表とする研究グループが、光を当てることで金属的な伝導性を発現する物質を発見しました。
この物質は温度を変えたり、圧力を掛けたりしても金属にはなりませんが、紫外線を当てた瞬間に金属のような高い電気伝導性と磁性を示すようになります。光を止めるとまた元の状態に戻ります。通常の金属に比べて消費電力が大変少ないという特徴もあります。光を止めるとまた元の状態に戻り、これを安定して何度でも繰り返します。これまでにも同様の物質を内藤教授のグループは見つけて来ましたが、それらとは機能発現の機構が違うことを示すデータが得られています。また紫外線のみに応答し、他の波長の光には応答しない点も通信や情報処理に応用する際有利な特徴です。
情報通信?処理機器の部品となる半導体デバイスへ応用された場合、より複雑な演算処理を低消費電力で高速に行えるようになる可能性があります。
この研究成果は、学術雑誌「ジャーナル?オブ?マテリアルズ?ケミストリー?C」に掲載され、裏表紙にも載ることが決まりました。オンライン速報版で6月21日から公開されています。
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