未来の愛大生へ

2025.02.10
今年の目標は一日一句

石川 慶一郎 助教

●社会共創学部
●人文地理学

最近とある俳句イベントに誘われたことをきっかけに俳句を詠んでいます。せっかく「俳都」松山に住んでいるし、という軽い気持ちで始めたのですが、これがなんともむつかしい。みなさんご存じのように、俳句はわずか17音に季語を入れて作ります。読み手もたった17文字から、それがどんな情景なのか想像しなければなりません。季語には時候や天文、植物などと並んで地理という分類があります。たとえば「秋の川」という秋の季語と「冬の川」という冬の季語がありますが、それぞれどんな情景が思い浮ぶでしょうか。どちらも川の様子をあらわすものですが、秋の川は水がきれいで澄んでいて、冬の川は流量が減ってカラカラです。限られた情報から空間的な想像力を働かせて考えるのが地理学の仕事。いちおう私の専門です。なのに全然作れないし、理解できない。普段いかに想像力を働かせていないかを痛感しました。

なぜ俳句の話をしたのか。それは想像力が大切だと言いたかったからです。未来の愛大生には想像力をもって生きてほしいです。他者を想像できれば平和になるし、自然を想像できれば地球は青いまま。想像力を鍛えるのに絶好の学問があります。地理学です。さまざまな地域に行き、多様な人間活動に触れ、その成り立ちについて考えます。ただし、地球上のすべての地点に行けるわけではありません。地図を読んで想像するしかありません。なのでなぜこの地域は他と違うのか、という地理学の基本的な問いは、想像力抜きには答えられないのです。足球即时比分_365体育直播¥球探网で私と地理学を学び、想像力を養ってみませんか。

「歩を止める師の講釈や氷面鏡 石川穴空」俳句の上達は保証しません…。

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