未来の愛大生へ

2023.12.28
「大学へ行こう!」

堀 弘幸 教授

●工学部
●生化学?分子生物学

「大学は、ともかく入学してみるものですよ」

大学教員がこんなことを言うと、高校の進路指導の先生に怒られるかもしれません。高校の進路指導の先生曰く、「将来、自分はどうなりたいのか、何を学びたいのかを考えて、大学は行くものです。無目的に大学へ行ってはいけません」これは理想です。

もちろん、高校生の時点で、はっきり自分はこうなりたいと考えている人はいます。けれど、多分、半分以上の人はどうなりたいのか思いついていません。しかも、私は化学の学科に所属しているのですが、入学後、「高校生の頃、自分は化学が得意と勘違いしていたけど、化学の専門科目を学んでいくと、何も理解していなかったことが判った」という人が、けっこういます。それが現実で、「〇〇について、何も理解していなかったことが判った」というだけで、大学に入学した価値があったと言えます。ちなみに「〇〇」の部分は、自分が興味を持っているお好きなキーワード(看護師の仕事、小学校の先生、ドイツ文学、コンピューター科学…何でも良いです)を入れてください。大学は視野を広げる役割も持っているのです。高校生の頃に見えなかったいろいろなものが見えてくるかもしれませんよ。

そこで、タイトルの「大学へ行こう!」です。もう少し付け加えると、「大学は入ったからには、卒業するところ」です。どうしてこんなことを言うのか説明すると、卒業のためには、いろいろな科目を勉強する必要があります。そうやって様々な分野に触れていくうちに、自分の視野が広がっていくことでしょう。あるいは、卒業のために努力すること自体が貴重な体験になるはずです。せっかく大学に入ったのに、卒業論文研究をやらなかったり、医師免許や教員免許を取らずに終わるのは、もったいないです。

繰り返しますが、「大学へ行こう!」そして「卒業しよう!」

写真:2023年8月、大学研究室体験研修で一緒に実験した宇和島東高校のみなさんと研究室のメンバー、左奥が筆者

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