未来の愛大生へ

2016.06.27
私は二宮翔会顧問の野村です。

野村 信福(しんふく)教授

●大学院理工学研究科 生産環境工学専攻
●熱工学

 毎年、琵琶湖で開催される読売テレビ主催の「鳥人間コンテスト」に参加したいという学生達からの要望を聞き、私は学内サークル設立に一役買い、「足球即时比分_365体育直播¥球探网航空力学研究会」の顧問を務めています。学生達は「日本の飛行機の父」と言われる愛媛県八幡浜市出身の二宮忠八の「烏型模型飛行機」をコンセプトにした人力飛行機を製作し、2003年から挑戦を続けています。彼らは研究会の名前を「二宮翔会」と名付けました。人力飛行機として再設計し、復活した「カラス型飛行機」ですが、構造上、長距離を狙えるタイプではありません。それでも、2010年の第33回大会で769.7mの記録を出しました。我々はこの記録をまだ更新できていません。
 この大会とは別に、2014年11月、私の研究室と二宮翔会の初のコラボ企画として、水素アシスト人力飛行機の飛行実験が行われました。当時、最新型のカラス型人力飛行機に燃料電池が搭載されました。燃料電池とは水素と酸素を反応させて電気を発生させる装置です。この電気でモーターを駆動させて、プロペラを回転させました。水素は太陽電池の電力を使って「廃油」を特殊な技術で分解することによって作り、酸素は空気中から燃料電池に取り入れました。滞空時間は僅か16秒でしたが、世界初のフライトに成功しました。
 1985年に公開された『バック?トゥ?ザ?フューチャー』(Back to the Future)に登場する乗用車デロリアンは、ゴミを燃料として時空を駆け抜けることができる夢の車です。この車がタイムスリップしたのは、2015年10月21日です。その時期はもう過ぎてしまいましたが、この映画に登場する車をなんとか実現させたいと思っています。一方、二宮翔会の最終目標は、人力飛行機でエーゲ海やドーバー海峡を横断することだそうです。まだ、琵琶湖の空も制覇していないのですが、どうなることやら。

追伸:なぜか「二宮翔会」は体育会系サークルで登録されています。運動できる人もそうでない人も、誰でも気軽に入部してくださいね。

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