未来の愛大生へ

2021.12.21
どんな大学生活を送る?

太田 裕信 准教授

●法文学部 人文社会学科 人文学履修コース
●哲学?倫理思想史

 大学に入学したけれども学ぶ意欲が湧かず、就職などの目的のために、なんとなく卒業した(する)学生も世にはたくさんいます。様々な人生の歩み方がありますから、必ずしも否定することではないかもしれません。しかしやはり一大学教員として、あるいは人生の一先輩としては、みなさんには「情熱」をかけて何かを学んだり何かをなしたりする大学生活を送ってほしいと思っています。

 「情熱」を強調するなんて暑苦しく思われるかもしれません。もちろん冷静な「知性」なども大事です。けれども何か物事をなすにあたっては、いわゆる頭の良さや器用さよりも「情熱」が大事ではないかと私は思っています。しかも「情熱」をかけて何かをすることはそれ自体とても楽しいものです。ある哲学者は「世の大事業は情熱なくしては成就されない」(ヘーゲル『歴史哲学講義』)と言い、ある社会学者は「情熱なしになしうるすべては無価値である」(ウェーバー『職業としての学問』)と言っています。至言だと思います。

 ただし「情熱」をかける対象は簡単に見つかるものでもないと思います。また変化もしていきます。私自身もともと政治系の学部に入ったのですが、在学中に哲学への関心が高まりその道を選ぶことになりました。私が勤務している「法文学部」は法学や経済学などの社会科学から、哲学、歴史学、文学などの人文科学まで幅広く学ぶことができます。皆さんが悩みながらも、悔いのない大学生活を送ることができるように願っています。

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