ポイント
- 質量分析と新規ポリアクリルアミドゲル電気泳動技術を組み合わせたタンパク質定量法(BAC-DROP法)を開発
- 従来法では24時間以上かかっていたサンプル前処理を約5時間で完了
- 質量分析によるウイルスや疾患バイオマーカーの迅速検査に応用可能
概要
近年、タンパク質を高感度に計測できる質量分析の手法を、バイオマーカー診断に応用する取り組みに関心が高まっています。しかし質量分析を用いて臨床サンプルに含まれる微量なマーカータンパク質を検出するためには、現状では24時間以上の煩雑なサンプル前処理が一般に必要であり、診断応用の実現にはサンプル前処理のさらなる迅速化が必要です。足球即时比分_365体育直播¥球探网学術支援センターの武森信曉講師は、浜松医科大学、北里大学との共同研究により、可溶性ポリアクリルアミドゲルを用いた新規ゲル電気泳動技術を開発し、質量分析のためのサンプル前処理を約5時間で完了することに成功しました。開発技術は質量分析によるウイルスの迅速検査にも応用できると考えられます。
なお、本研究の成果は、2020年12月24日に米国化学会のJournal of Proteome Research誌のオンライン版に掲載されました。