概要
役者評判記は17世紀半ばから明治期にいたるまで250年にわたり継続的に毎年刊行され続けた歌舞伎役者の芸評書です。これにより歌舞伎の史的変遷、個々の歌舞伎役者の芸や動向などを追うことができる歌舞伎研究必須の基本資料として、その公刊が待たれていました。翻字?校訂を経た役者評判記本文テキストの公刊は1972年の『歌舞伎評判記集成 第一期』の刊行以来、50年になろうという学会の一大事業として継続されてきました。現在は役者評判記刊行会がその仕事を引き継ぎ、『歌舞伎評判記集成 第三期』の刊行に取り組んでいるところですが、科学研究費補助金(研究成果公開促進費「学術図書」)を得て、その第三巻を和泉書院より2020年2月に刊行しました。