? 平成29年11月11日(土)?12日(日)に産業技術総合研究所 (茨城県つくば市)で開催された第18回極限環境生物学会年会で、大学院理工学研究科博士前期課程2年の臼井孝典さん(物質生命工学専攻応用化学コース)が、優秀ポスター賞を受賞しました。
優秀ポスター賞は、ポスター賞にエントリーした博士研究員、博士課程大学院生および学部生の中から選出されます。今回、18件のポスター賞エントリーの中から2件が選出されました。
臼井さんは、ヒトなどの真核生物の祖先細胞に近く、真核生物と共通した遺伝情報伝達機構を保持する原始生命体「アーキア」について研究しています。アーキアは、遺伝子発現制御に関わる転写制御因子がバクテリア型に特徴が似ていますが、その制御機構については不明な点が多いのが現状でした。そこで臼井さんは、アーキアの芳香族アミノ酸の生合成遺伝子群の発現を制御する転写活性化因子(Tar)に着目し、Tarの転写制御機構について、生化学および構造生物学解析を駆使して分子レベルで解明し、ポスター発表しました。本研究成果が、「原始地球における初期生命がどのようにして遺伝情報発現を制御していたのか?」という生命進化を解明する上で重要な手がかりになるとして評価され、受賞に至りました。
〈大学院理工学研究科〉