2008年7月10日(木)(アメリカ時間)、アメリカ航空宇宙局/スピッツァー科学センターから、COSMOSプロジェクトチーム(足球即时比分_365体育直播¥球探网宇宙進化研究センター、カリフォルニア工科大学などからなる国際共同研究チーム)の研究成果が「123億光年彼方のモンスター銀河(注1)を発見」と題して発表されました。
これは、ハッブル宇宙望遠鏡の最大のプログラム「宇宙進化サーベイ (COSMOS)」プロジェクトによる研究成果です。
COSMOSプロジェクトチームは、ろくぶんぎ座の方向123億光年の彼方に、1年あたり太陽約4、000個分という驚くべき勢いで星を作っている銀河を発見しました。この銀河は、すばる望遠鏡やハッブル宇宙望遠鏡で発見されたときには、単なる暗い銀河と思われていました。しかし、スピッツァー宇宙望遠鏡とジェームズ?クラーク?マックスウェル望遠鏡を用いて赤外線とサブミリ波(注2)を観測した結果、非常に明るい「モンスター銀河」であることがわかりました。さらに、ケック望遠鏡で詳しく観測することで、この銀河が123億光年彼方にあることが突き止められました。
誕生から137億年経っている現在の宇宙を50歳の壮年とすると、今回発見された「モンスター銀河」が発見されたのは、宇宙が5歳の幼児の頃にあたります。これまで「モンスター銀河」は、宇宙が10代の頃のものしか見つかっていませんでしたが、今回初めて、宇宙がほんの幼児だった頃の「モンスター銀河」が見つかったことになります。
現在広く受け入れられている理論では、小さな銀河が合体を繰り返しながら長い時間をかけて大きな銀河に成長すると考えられています。しかし宇宙誕生からわずか14億年という時代にこれほど爆発的に星を作る銀河が存在することは、この理論ではなかなか説明できません。宇宙は意外に早熟だったのかもしれないということです。
注1:モンスター銀河=普通の銀河の数100倍以上の勢いで星を作っている巨大銀河で、遠方宇宙のモンスター銀河は近傍の巨大楕円銀河に進化すると考えられている。
注2:サブミリ波=波長が1mmよりも短い電波で、遠赤外線(波長0.03?0.3mm)よりも波長の長い電磁波?
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広報室