平成29年2月19日(日)、工学部でセキュリティハンズオンセミナーを開催しました。
このセミナーは、日本の3大セキュリティイベントの一つである『サイバーセキュリティシンポジウム道後2017』(実行委員長 大学院理工学研究科 小林真也 教授)の一環として、開催したものです。
企業や団体の情報システムのみならず、鉄道や上下水道の管理システム、個人のPCに対して行われるサイバー攻撃への対応が、近年ますます重要になっています。サイバーセキュリティに関する知識を持った人材は、ICTを専門とする企業だけでなく、自治体や他業種においても求められています。このような背景の下、今回のセミナーは、地域におけるセキュリティ人材の育成を目的として開催しました。
セミナーには、高校生、専門学校生、大学生のほか、情報系以外の企業団体に勤めている社会人など70人(内20人は見学者)が参加し、ランサムウエアなどのサイバー攻撃や、パケットキャプチャリングなどの監視、防衛方法をコンピュータで体験しながら、その仕組みや方法などを学びました。また、演習型セミナーの後には、チームに分かれての競技も行いました。10時から18時までという長時間にわたるイベントでしたが、参加者にとっては、短い時間と感じられる、充実した体験となっていました。
本学では、2009年に実践的な能力を備えたICT分野の技術者育成を行う大学院修士課程「ICTスペシャリスト育成コース」を設け、人材育成に取り組んでいます。また、2016年度には、文科省事業「成長分野を支える情報技術人材の育成拠点の形成(enPiT2)」の連携大学にも選定され、学部教育においても実践力を備えた人材の育成に取り組んでいます。ICTスペシャリスト育成コースや、現在検討を進めている情報工学の応用を特徴とする新しい学部教育コースにおいても、サイバーセキュリティに関する教育の充実を計画しています。
本学は、愛媛県、松山市、総務省四国総合通信局等と共に、サイバーセキュリティシンポジウム道後の開催に参画しています。また、このハンズオンセミナーの開催は、富士通株式会社の協力を得て、愛媛県警察本部と本学が合同で行いました。
<工学部>