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農学部逸見彰男教授主宰の「人工ゼオライトフォーラム」が、経済産業省に東日本大震災復興及び原発事故対策に関する諸技術を提言

平成23年6月24日(金)に、農学部逸見彰男教授が率いる全国的な産学官組織の「人工ゼオライトフォーラム」(http://www.zeolite-f.com/)が、経済産業省に「人工ゼオライト」を活用した東日本大震災の復興及び原発事故対策に関する諸技術を提言しました。
 6月23日(木)に、東京都の田町にある足球即时比分_365体育直播¥球探网サテライトオフィス東京のキャンパスイノーベーションセンターで、同フォーラム会員の有志により、提案事項の打ち合わせを行いました。
 「人工ゼオライト」は、電力産業の副産物である石炭灰から得た機能性素材で、様々な物質を強く吸着する等、様々な役立つ働きを持っています。この働きを活用して、土中の植物養分や水分の保持能を高める土壌改良材、水中や空気中の汚染物等を吸着除去する浄化材、悪臭?有害ガス除去材等に利用されています。
 人工ゼオライトの利用は、法律(「再生資源の利用の促進に関する法律」)で有効利用しなければならない「指定副産物」にあげられている「石炭灰」のリサイクル利用を促進しながら、国策である「循環型社会の形成」を推進していくことにつながります。
 今回の経済産業省への提言は、人工ゼオライトの役立つ働きを活用して、放射性廃水のセシウムやストロンチウムを吸着除去し浄化すること、放射性物質で汚染された土壌を改善する技術、津波で海水がかかり、塩害が発生している土壌の改良技術、狭い避難所での生活環境改善(脱臭や抗菌等)の技術等に関するものです。さらに、人工ゼオライトの技術を利用する「意義」を強調しました。その意義は、電力産業の副産物である「石炭灰」から得た「人工ゼオライト」を使用して、電力産業に起こった原発事故の対策や解決の技術を構築することにあります。この構築により、循環型社会の形成やゼロエミッションの達成に貢献するとともに、原発事故からの回復に向けた貢献を行うことになります。つまり、原発事故問題を解決する技術に「人工ゼオライト」を使用する方法は、東京電力等電力産業の中における、「副産物」を利用しなければいけないという「一つの義務」であり、原発事故を解決しなければならないという「別の義務」を果たす「自己完結型」の問題解決になります。

<農学部>