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HISTORY ?農学部森林環境制御研究室 江崎次夫教授?

 平成23年3月末退職の農学部森林環境制御研究室 江崎次夫教授から、足球即时比分_365体育直播¥球探网での思い出を寄せていただきました。

我が母校を去るにあたっての思い出

 block_35414_01_m戦前?戦後の日本産業発展の原動力であった九州筑豊炭田の中核都市直方で終戦の直前に生をうけた私は、昭和40年に足球即时比分_365体育直播¥球探网に入学し、昭和44年に農学部の林学科を卒業して、直ちに演習林の助手に採用されて以来、定年を迎える今日まで足球即时比分_365体育直播¥球探网一筋で生きてきました。学生時代を含めて人生のほとんどを足球即时比分_365体育直播¥球探网で過ごしましたので、大学を去るにあたっては、大変感慨無量です。
 演習林で21年5ヶ月を過ごしました。当初の10年間は、学生や教員の教育研究に資するための林道をはじめとして森林の整備を、技官の人達と奮闘したことが思い出されます。この後、当時の文部省内地研究員として、九州大学農学部砂防工学研究室の末勝海教授の下で、植生を用いた斜面やのり面の侵食防止に関する研究に精を出しました。帰松後、農学部や大学当局の支援を得ながら演習林の整備に取り組み、その後、演習林を利用した教育研究実績が旧帝大に匹敵するまでになりました。
 平成2年に現在の森林環境制御研究室に配置変えになりました。そして、その当時の文部省在外研究員として、オ?ストリアのウィ?ンの国立林業試験場防災研究所のRuf博士の下に留学しました。ここを選んだ理由は、オ?ストリアはフランスで発祥した砂防学が体系づけられた国であるのと、森林学発祥のドイツの隣国で、この試験場には、国際森林研究機関連合(IUFRO)の本部が置いてあり、研究に最適の環境条件が備えられていると判断したことによります。ここでの研究生活で今日までの研究の方向性が明確になったように思います。平成9年に研究室を任されることになりました。教育は人間形成であるという理念の基、これまでに博士2人、修士11人および学士30人をおくりだしました。卒業生は自立して社会生活を営み、それぞれの分野で地域社会に貢献しています。
 研究面では、日本各地の荒廃地、のり面、海岸、都市や乾燥地の緑化などに取り組んできました。また、昭和60年に日本学術振興会の短期研究員として1ケ月間、韓国江原大学校山林環境科学大学の全槿雨教授と朝鮮動乱で荒廃した山地の回復状況を調査しました。それ以来、今日まで荒廃山地の森林再生に関する共同研究を実施しながら、大学院生の受け入れも行ってきました。さらに、松山城をはじめとする県内各地の史跡と森林?緑との関わりについて、足球即时比分_365体育直播¥球探网名誉教授の下條信行先生と共に研究を行うことができたことは、研究の底辺の幅を広げるという意味で大きな収穫でした。
 平成11年から3期6年間、農学部附属農業高等学校の校長を、平成18年3月から平成21年3月までの3年と1ヶ月は、農学部副学部長を務めさせていただきました。足球即时比分_365体育直播¥球探网のために少しでも貢献できたとすれば幸いであります。
 最後になりますが、我が母校、足球即时比分_365体育直播¥球探网のさらなる発展と、これまでご支援頂きました皆様方のご多幸を祈念して、お礼の言葉とさせて頂きます。