平成26年8月30日(土)、教育学部で、科学イノベーション挑戦講座第3回「生命を司る遺伝子に挑戦する」を開催しました。
科学イノベーション挑戦講座は、科学技術振興機構次世代科学者育成プログラムメニューB採択事業として、昨年度より実施されています。本年度は、昨年度より参加している7人の初年度受講生に加えて、新たに13人の受講生を迎え、総勢20人の受講生(男子11人、女子9人;1年生6人[男子4人、女子2人]、2年生9人[男子4人、女子5人]、3年生5人[男子3人、女子2人])が先進的な科学研究に取り組んでいます。
第3回目となる今回の講座は、「生命を司る遺伝子に挑戦する」というテーマで、本学プロテオサイエンスセンターの林秀則教授、佐藤康准教授による遺伝子とは何かについての講義と実験を行いました。
まず、受講生は、佐藤准教授の指導で、発芽したネギの根の細胞をオルセイン染色してから、プレパラートで押しつぶし、染色体の観察試料を製作しました。作業のコツをTA(ティーチングアシスタント)の大学生に教わりながら試料を製作し、顕微鏡で細胞分裂時の染色体の様子を観察しました。大学生と相談しながら、前期、中期、後期、終期などを探し出し、それぞれをスケッチして、特徴を書き留めました。顕微鏡観察を通して、細胞分裂時の遺伝子はどのような振る舞いをしているのかを学習しました。
次に、林教授の指導で、佐藤准教授の講座で学んだ「1細胞に遺伝子は1個しかなく、細胞分裂とは遺伝子の複製によって行われている」ことを参考に、遺伝子をできるだけたくさん取り出すには、どの野菜が適しているのかについて、実験を行いました。
受講生は3?4人1組になり、どの野菜を用いるべきか、野菜のどの部分を用いるべきか、また、得られた結果をどう評価するかについて、活発な討議を行いました。
最後に、チーム毎に得られた結果を発表しました。それぞれのチームが、なぜそれらの野菜を選んだのか、どのような予想をしていたのか、もっとも遺伝子を多く抽出できた野菜は何かについて、得られた結果を示しながら発表を行いました。予想を裏切る結果をどう考えるべきなのか、なぜこの野菜?この部分に遺伝子が多く含まれているのかについて、専門知識が豊富なTAの大学生の指導を受けながら受講生同士が共同で研究を推進することにより、受講生の研究観は大きな刺激を得たことと思います。
本講座で、前期の科学イノベーション挑戦講座は修了しました。後期の科学イノベーション挑戦講座は、10月から開始される予定です。
<教育学部>