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教育学部実施《科学イノベーション挑戦講座》の受講生たちが帝人株式会社松山事業所を訪問しました【8月28日(木)】

 平成26年8月28日(木)、教育学部で実施している《科学イノベーション挑戦講座》の受講生たちが、帝人株式会社松山事業所を訪問しました。

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帝人株式会社及び松山事業所について解説

 科学イノベーション挑戦講座は、科学技術振興機構次世代科学者育成プログラムメニューB採択事業として、昨年度から実施されています。本年度は、昨年度から参加している7人の初年度受講生に加えて、新たに13人の受講生を迎え、総勢20人の受講生(男子11人、女子9人;1年生6人[男子4人、女子2人]、2年生9人[男子4人、女子5人]、3年生5人[男子3人、女子2人])が先進的な科学研究に取り組んでいます。また、松山市教育委員会?松山市中学校理科主任会おもしろ理科教室実行委員会の主催する「おもしろ理科教室」とも連携して実施しています。
 今回の企業訪問は、私たちの生活を支える企業の科学研究について知り、企業の研究者から科学研究について学ぶため、中学生18人と大学生7人が参加しました。ご協力いただいたのは、愛媛県に工場を持つ化学メーカーの帝人株式会社で、最先端材料の研究を行っている松山事業所内の研究室を見学させていただきました。
 松山事業所では、高機能繊維、複合材料、ポリエステル繊維リサイクル事業や、ポリカーボネート樹脂製造、新素材探索が行われています。これらのうちで、帝人独自開発のアラミド繊維「テクノーラ?」は、NASAの火星探査機「キュリオシティ」の着陸用パラシュートコードに用いられ、炭素繊維ナノテックスは、エアバス社A350XWBに使われています。また、アラミド繊維は、耐火性がある消防団法被用として商品化の予定です。
 近年では、繊維リサイクルにも力を入れ、「体操服!いってらっしゃい、おかえりなさいプロジェクト」として、使用後の体操服を原料に戻して繊維に再合成するリサイクル活動の啓蒙活動を進めるなど、最先端材料から私たちの暮らしまで、広い範囲をカバーする多くの研究が行われています。
 参加者は、実際に研究を行っている研究室を見学し、どのように素材が評価されるのかについて学びました。素材をつくる過程に驚き、できたての素材を実際に触ることで、これがどう使われるのかについて積極的に質問していました。また、分析機器について興味を示し、どのような用途で使われるのか質問するなど、参加者たちは研究の現場を見て、研究者の方とお話しすることで多くの刺激を得ました。

 

 見学後、研究者の方々と懇談会を開催し、参加者たちは、リサイクルの方法などについて活発な質問を行いました。また、企業と大学の研究の違いや、研究者になるためにはどのように学校時代を過ごすべきかについて、研究者の方々から、経験を踏まえた示唆をいただきました。参加者たちは、多くのことに興味を持って経験し、勉強でもいろいろな教科を一生懸命に学び、自分自身の可能性を広げていくことが、人生の選択において重要であることを聴き、自分たちの将来に想いを馳せました。
 企業の研究を見て、研究者の方とお話しすることで、研究者の考え方について学び、また科学研究と私たちの生活との関連性について多くの示唆を得たことと思います。本来であれば、絶対に社外の人には見られない、研究の現場を見学させていただいた帝人株式会社、ご尽力いただいた松山事業所事務室関係者の方々には深く感謝いたします。

科学イノベーション挑戦講座のサイトができました。

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