この授業は、日本商工会議所が実施している日商簿記検定試験3級以上に合格するレベルの知識や学力を身につけることを目標に週2回開講されています。
授業内容
受講生は、企業で広く一般に用いられている複式簿記の意味?目的に加え、その基本的な会計処理方法などを中心に、より高度な簿記の理解を深めます。授業では、単に記帳方法を学ぶだけではなく、簿記処理の裏側にある会計理論を交えるなど、処理方法の妥当性や必要性を分かりやすく理解できるように工夫されています。
今回の授業では、まず、基本的な会計処理方法の説明が行われました。その際に、これまでに学んできた処理方法を使う場合は復習を行い、類似の処理方法としてよく間違われる点などの解説が行われていました。解説では、なぜこのような会計処理を行う必要があるのかなど、会計理論による説明が加えられ、さらに理解を深めることができました。そして、会計処理方法の解説後に、問題演習が行われ、今学んだ会計処理を実践していました。
また、この授業とは別に、足球即时比分_365体育直播¥球探网と松山商工会議所が連携して実施している「会計プロフェッショナル養成講座」(別途受講料が必要)が開講されており、授業と同じく日商簿記検定試験に合格することを目標としています。こちらでは、学生だけでなく、社会人の方も受講しており、学生にとっては、社会人と一緒に受講する貴重な場となっています。「簿記原理」を受講している多くの学生が、昼と夜のダブルスクールで、簿記検定試験の合格を目指しています。
教員からのコメント
簿記そのものは貨幣が誕生した時代から既に存在しており、中世イタリアで複式簿記として飛躍的に進化しました。こうした簿記を対象とした簿記学は実学であるとされ、実際の生活に役立つ学問です。
では、簿記学で取り扱われる簿記とはいったい何でしょうか。この問題を論じる場合、簿記は誰が?何のために?何をどうするのかを見極めておかなければなりません。すなわち、誰がとは簿記の主体である個人?政府?地方自治体?非営利組織?営利企業などであり、何のためとは簿記の目的である財産管理?経営成績表示?財政状態表示を指し、何をどうするかとは記録対象である活動内容を帳簿というノートに記入することです。
現代社会では簿記の主体が様々であることから、それに応じた帳簿記入の方法が多種多様に存在しています。そうした中、この授業では、商業を営む企業が自らの活動などを帳簿に記入する商業簿記を学んでいます。その意味では、日商簿記検定3級商業簿記の資格取得に結びついています。
しかし、それだけではありません。ただ単に記帳の仕方(テクニック)を学ぶのではなく、その背後にある会計理論も学びの対象としています。テクニックだけではすぐに忘れてしまうからです。また、初学者が陥りやすい間違いには、常に理由があります。受講生の目線で捉え、ともに考え、講義内容?演習内容を十分に理解できるように配慮しながら、間違いを引き起こす原因を理解させた上で、正しい方向へと導くことを心がけています。
さらに、この授業では受講生の反応をみながら、彼らの勉学に対する疑問点を探り出すために、プリント学習を中心にさまざまな問題などに取り組んでおります。加えて、自宅での学習の大切さを認識させることで、よりいっそう学習効果を高めています。
簿記の問題は、頭でわかっていると思っていても、いざ解いてみると解けないことが多々あります。そのため、練習問題を数多くこなすことで自らの「真の理解度」を高めて確認していくことが、自己学習?自己管理にとって重要なことになります。したがって、日々の弛まぬ努力が学修成果を高めることにつながるので、これまでの学習態度をあらためて見直す機会になるかもしれません。みなさんも、この授業を受講してみませんか。きっと、何かがみえてくるでしょう。
学生からのコメント
簿記原理の「簿記」とは「帳簿記入」の略で、経済活動体が自らの経済活動や経済事象を具体的な金額で把握するための記録計算技術です。帳簿記入は、企業が一定時点における財政状態や一定期間における損益状態を明らかにするために行います。この授業では、初めて簿記を学ぶ人でもわかるように簿記の基礎から学んでいます。具体的には、日商簿記検定3級商業簿記(日商簿記3級)レベルの内容を扱っています。テキストとプリントを使用しますが、先生も黒板を使ってわかりやすく説明してくださいます。3級の内容に加えて、2級以上の内容について取り扱うこともあります。
私たちは今まで簿記を学んだことがなく、この講義で初めて勉強しましたが、先生が丁寧に説明してくださるため、意欲的に学習することができています。今後の就職活動の際に資格を取っておくと役に立つと考えられます。この講義を受講することで、日商簿記3級の内容が身につき、資格を取得することができます。簿記を初めて学ぶ人でも理解しやすい講義内容となっているので、少しでも興味がある方はぜひ受講してみてください。