平成26年12月12日(金)、愛媛県医師会館で、「第2回愛媛県死因究明等推進協議会」を開催し、小児Aiモデル事業をキーワードに、日本における本事業の取組状況を共有するとともに、本協議会の更なる推進を図るための意見交換を行いました。本推進協議会は、国(内閣府)の施策である死因究明等推進計画に基づき、愛媛県保健福祉部?警察本部?医師会?大学等関係する8機関が連携し、死因究明等に係る地域間格差の解消や遺族等からの相談?要望等を受ける体制の構築へ向けた方策を検討することを目的に、本年8月に全国で初めて発会させたものです。
2回目の開催となる今回は、厚生労働省医政局医事課長補佐の中田勝己氏及び公益社団法人日本医師会副会長の今村聡氏を講師にお招きし、日本における死因究明体制や小児Aiモデル事業についてご講演いただきました。
まず、中田氏から、死因究明推進対策に関する平成27年度予算概算要求の概要について話があり、死亡時画像読影技術等の向上研修の実施や死亡時画像診断システム等の整備など、本事業の更なる拡充を計画していると説明がありました。その中で、中田氏は、日本医師会や都道府県及び大学等と連携し、地方の状況に応じた施策を検討していきたいと述べました。
また、今村氏からは、死亡時画像診断への日本医師会の取組状況の話があり、「小児に対する死亡時画像診断モデル事業」の実施体制について説明がありました。今村氏は、当事業へ参加する際の手続きや注意点のほか、本事業を通して、小児医療の向上に資するとともに、死亡時画像診断の分析結果等を踏まえたマニュアルの整備に繋げたいと述べました。
続いて、本学医学部附属Aiセンター長の浅野水辺教授(法医学)から、愛媛県における本事業の取組みについて報告があったほか、本センターにおける死体の検案及び解剖の実施体制の充実に向けた今後の活動計画について話がありました。浅野教授は、重点施策として、小児死亡例に対する死亡時画像診断の情報の収集?分析?検証や、検案に際して必要な検査?解剖を明らかにするための研究の推進などを挙げ、今後は小児科や放射線科等と連携し、小児Aiモデル事業を展開していきたいと述べました。
最後に、講師を交えての意見交換が行われ、本事業の実施に向けた関係機関との連携の必要性や体制強化のための支援等、様々な意見が出されました。今後も、定期的に本協議会を開催し、愛媛県における本事業の推進を図っていきます。