平成27年5月20日(水)、医学部附属病院で、がん患者?家族サロン「あいほっと『学びあいサロン』」を開催しました。
「あいほっと」は、患者?家族のほか、がんに向き合うみなさんが自由に利用できる、がんに関するサポートサロンです。がん患者や家族とピアサポーターが参加し、それぞれの想いを語り合う『ふれあいサロン』と、患者や家族に医療従事者が加わって、パートナーシップを築きながら共に学びあう『学びあいサロン』があり、それぞれ月1回開催しています。
今回の『学びあいサロン』では、松山ベテル病院後援会会長であり、元番町教会牧師の小島誠志氏を講師にお招きし、死生観について語り合いました。
患者やその家族を含む約40人が参加する中、小島氏は自身の経験を踏まえながら「死は向こうからやってくるのではなく、自身の中にあるもの」「明日を思い煩わず、今このときを大切にして生きることを考える」といった話がありました。また、たくさんの人との出会いの中で「病床での祈りには、生きたいと願う人に対する回復の祈りと、自身の病を受け入れた人に対し、今の命をできるだけ苦痛がなく平穏に生きて欲しいという祈りの2つがあるのではないか」と述べました。
また、参加者からは「死が昔は三人称の事柄であったが、年齢を重ねるにつれて二人称となり、今では自分の中にあると考え方が変化してきた。その過程で、患者の家族としてだけでなく、患者自身として医師との繋がりに希望を抱くことができた。それがあるから今の自分がいるのだと思う」との話がありました。この他にも、がん患者として自分の考えや人生観を話す機会が持てて良かったとの感想もあり、参加者にとって、とても有意義なサロンとなりました。
今後も、当サポートサロンを通じて、がん患者?家族?ピアサポーター及び医療従事者の交流の場を設けていくことにしています。