この賞は、若手研究者の優れた業績を称えることを目的として、過去2年以内に発表されたフランス語フランス文学に関する研究論文に与えられるものです。
今回の受賞論文はフランス語で書かれたもので、《Jean Jullien et la revue Art et Critique : Naturalisme et symbolisme dans la théorie thé?trale fin-de-siècle》(「ジャン?ジュリアンと雑誌『芸術と批評』ー世紀末演劇論における自然主義と象徴主義」)と題されています。これは、これまで詳しく研究されてこなかった劇作家ジャン?ジュリアンの演劇理論と、彼が刊行していた芸術雑誌をひもときながら、演出家が登場した19世紀末の演劇理論を読み解こうという試みです。
本研究では、よく知られた自由劇場のアントワーヌの影に隠れがちなジャン?ジュリアンに焦点を当て、その理論に、アントワーヌ以上に来るべき演劇を見据える先見性があったことを明らかにしました。理論だけではなく上演の現実を視野に入れ、現代演劇の状況を踏まえた上での分析を行ったこと、また、文学における自然主義と象徴主義の関係とは異なる、演劇における両者の関わりを大きな視野で捉えたことが評価されました。
お知らせ
2015.06.19
法文学部人文学科の中筋朋講師が日本フランス語フランス文学会奨励賞を受賞しました【5月31日(日)】
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