平成27年7月12日(日)、医学部附属病院総合臨床研修センターで、愛媛県内の2年次初期臨床研修医を対象とした愛媛研修医OSCE大会を実施しました。
OSCE(客観的臨床能力試験)とは、医師として患者に接する能力すなわち医療面接や身体診察などの基本的臨床能力を備えているかどうかを評価する実技試験であり、その多くは全国の医学部?歯学部?薬学部において臨床実習前の学生を対象に実施されています。
今回のOSCE大会では、愛媛県地域医療支援センターの支援を受け、県内の2年次初期臨床研修医を対象に実施しました。これによって参加者は、病院?組織の枠を超えた臨床能力の統一的評価を受け、その後の研修の指標となる規範を所属する施設にフィードバックすることが可能となります。また、本大会を実施する若手医師育成指導者にとっても、充実した臨床指導を行うための指導方法や必要な能力の習得に繋げることも目的の一つです。
今回のOSCEを受けた研修医は11人で、岩手をはじめ愛媛県内外から、医師?看護師?薬剤師?模擬患者?事務スタッフ等、合計70人が指導?運営に参加しました。
本番では、研修医が模擬患者や医学教育用シミュレータを相手に、診療や検査手技等の課題に取り組みました。そして、研修医に対し評価者(医師、薬剤師、看護師)が指導を行い、その後、評価者へ監督者(医師)による指導が行われました。
試験会場では、研修医、指導医、看護師等参加者全員が真摯に課題に向き合う姿が見られ、参加者した研修医からは、「知識よりも、実践の方が大切だと感じたので、このような機会があってとても勉強になった」といった声が聞かれました。また、評価者(医師?看護師?薬剤師)からは、単に評価者として参加するだけでなく、自分も何かを得て帰りたいという積極的な姿勢がうかがえました。 今後は、参加研修医及び指導医を増やしていき、「チーム愛媛」として愛媛県の臨床研修及び医療の充実に資していきたいと考えています。