平成27年7月11日(土)、12日(日)、医学部総合教育棟2F基礎第1講義室で、附属病院主催の「愛媛県緩和ケア研修会」を開催しました。
現在、厚生労働省「がん対策推進基本計画」(平成19年6月15日閣議決定)では、がん診療に従事するすべての医師が緩和ケアに関する基本的な知識、技術を身につけることを重点目標としています。さらに「がん診療連携拠点病院の整備について」(平成20年3月1日付け健発0301001号健康局長通知)では、がん診療連携拠点病院の指定要件として、プログラムに準拠した「緩和ケア研修会」を定期的に実施することが明示されており、それを受け、全国各地で「緩和ケア研修会」が続々と開催されるようになりました。
当院においても、平成21年度から毎年開催しており、今回で7回目の開催になりました。
今年度は、院内だけでなく院外から、医師や医療従事者(看護師、薬剤師等)総勢38人が参加し、緩和ケアに関する基本的な知識や技術を学びました。 研修会では、「がん性疼痛」「呼吸困難」「消化器症状」などの身体症状を学ぶ講義や、がん告知のロールプレイ、さらにはがん患者の方々の治療?療養場所等について考えるグループワークなど、2日間をかけて様々なプログラムを実施しました。医師や看護師、薬剤師等の職種を越えた意見交換が行われ、とても充実した研修会となりました。
最後に、当院の薬師神芳洋腫瘍センター長から、修了生に修了証書が授与され、修了者からは「ロールプレイによるプログラムでは、患者の立場になりきることで、告知される時の気持ちを学ぶことができた。どのように伝えるかが重要だと感じた」「今後の臨床に活かしたい」などの感想や抱負が述べられました。
当院では、これからも引き続き緩和ケア研修会を実施し、愛媛県におけるがん診療体制の向上に努めていきます。