お知らせ

共通教育科目「地域と世界(平和学1)」で戦争体験者が講義

平成21年5月14日(木)、共通教育科目「地域と世界(平和学1)」に戦争体験者の方をお招きし、勤労動員や松山空襲などの忘れられない記憶を語っていただきました。

 共通教育科目「地域と世界(平和学1)」(担当?和田寿博法文学部准教授)では「おじいちゃん、おばあちゃんの戦争体験」を聴き、世代を超えて戦争と平和を考えようと、戦争体験をもつ方々を招聘しています。
 この日の講義には、昭和20年当時、旧制県立北予中学校第47期生であった青木秀夫さん(77 兵庫県伊丹市在住)と渡部一孝さん(77 松山市在住)に来ていただき、当時の学校生活や勤労動員、251人以上が亡くなったとされる松山空襲について、また、昨年同級生の方々が出版された戦時体験集「北斗に集いし」について語っていただきました。
 青木さんは、軍事色一色となった北予中時代の修練や軍事教練の様子に続き、勤労動員について話されました。塩作りの最中、米軍機から機銃掃射を受けた体験について、「とても恐ろしかった、砂浜に掘った小さな穴に頭を突っ込み、玉をよけようとした。」と振り返られました。また昭和20年7月26日夜の松山空襲を回顧、「大きな炎を消すことができず、逃げ惑う市民で混乱していた。逃げ遅れた親子を助けられなかったと、今でも悔やむ同級生がいる。」と涙ながらに語られました。
 青木さん、渡部さんは、「若い人に伝えることができてよかった。今の日本の平和の成り立ちを知ってほしい。」と願っておられました。
 約150人の受講生は、今では想像もつかない、戦争中の暮らしや松山の戦災について耳を奪われ、熱心に感想や質問を述べるとともに、もっと戦争体験を聴きたいと次回以降の講義に関心を寄せていました。

*この講義の様子は、授業当日、あいテレビの正午前と夕刻の番組で報道され、また、平成21年5月15日付愛媛新聞に掲載されました。