平成28年9月16日(金)、大学本部棟の第2会議室で、衛生管理者スキルアップ研修を開催しました。
この研修は、本学で安全衛生業務に携わっている衛生管理者(第一種及び衛生工学衛生管理有資格者)を対象に、平成24年度から実施しているものです。本学では、現在約300人の有資格者が安全衛生管理業務に関わっており、今回はその内の20人が受講しました。
始めに、全学総括安全衛生管理者の宇野英満理事?副学長から、日頃から巡視業務等を行っている受講者に対し、「ここ数年、法令がどんどん改正されており、新しく対策を取らないといけなくなった。衛生管理者の役割は幅広く大変だが、今日ここで学んだ事を持ち帰り、是非、今後の活動に活かして欲しい。」と挨拶がありました。
続いて、愛媛産業保健総合支援センター産業保健相談員の臼井繁幸氏が、「安全衛生に関する法令と衛生管理者の役割」と題して講演を行いました。まず、労働衛生管理の現状として、年々増加傾向にある一般健康診断有所見率や、同じく年々増加している業務上疾病の中の腰痛による件数及び腰痛対策に触れました。また、化学物質による職業がんの防止対策が急務であり、健康障害防止の観点から規制対象外の物質を取り扱う場合も、そのリスク管理が重要であると説明しました。さらに、メンタルヘルス対策として今年度から導入されるストレスチェック制度の概要や働き方?休み方の見直しの推進等、管理監督者や産業保健スタッフによるケアを通して、メンタル不調になりにくい職場環境に改善することが大切だと述べ、衛生管理者として、法令遵守に務め、快適な職場環境の形成を目指して、根気強く活動することが重要ですと締めくくりました。
次に、重信事業場専任安全衛生管理者の浜井盟子安全衛生管理室長が、「安全衛生管理の実務」と題して、講演を行いました。衛生管理者として職場環境の改善に務める上で、日頃からよりよい人間関係づくりを心掛けることが大切であり、相手に伝えたいことを確実に伝えることができれば、スムーズな指摘事項の改善に繋がることが多くなると述べました。
講演終了後、参加者から、「巡視の際に指摘してもいいかどうか迷った時は、どうすればいいか?」「事務室を巡視する際のポイントがあれば教えて欲しい。」等の質問があり、講師からは「一人で巡視するのではなく、例えば電気の専門家等とチームを組んで巡視をするのも一つの方法ではないか。」とアドバイスがなされるなど、充実した研修となりました。
安全環境課では、今後も各事業場で順次このような衛生管理有資格者を対象としたスキルアップ講習会を開催し、職場に潜む労働衛生上の問題点に関して適切な対応ができるよう一人ひとりの意識強化を図っていきます。
<安全環境課>