平成24年5月20日(日)?26日(土)、パプアニューギニア国立医学研究所より、Peter Siba 所長、Inoni Betuelaマラリア研究部門長、Ivo Mueller前副所長、および共同研究者の韓国カンゴン大学医学部?韓 銀澤教授が、無細胞生命科学工学研究センター長?坪井敬文教授(プロテオーム?医学部門)を訪問されました。
パプアニューギニア国立医学研究所は1968年に設立されて以来、マラリア、エイズなどの感染症の医学研究で国際的に有名です。中でもマラリア研究では世界をリードする業績を上げています。さらに、マラリアワクチンの臨床試験の実施可能なフィールドステーションを完備し、マラリアや媒介蚊の状況を詳細に解析しています。無細胞生命科学工学研究センターでは、上記フィールドステーションで得られた流行地住民の血清試料を提供頂き、コムギ胚芽無細胞タンパク質合成系に立脚したマラリアワクチン候補の探索、および今後のマラリア撲滅に必須の簡便なスクリーニング手法の開発を計画しています。
今回の訪問では、無細胞タンパク質合成技術を用いたマラリアワクチン候補分子の探索技術の紹介および共同研究打ち合わせ、さらに今後の学術交流協定の締結を目指した打ち合わせも実施しました。また同時に、アジア太平洋地域では最も高度なマラリア流行地であるパプアニューギニアの状況を、無細胞生命科学工学研究センターおよび医学系研究科寄生病原体学のマラリア研究グループに対して講演いただき、現場の実情に即した研究が展開できるように議論を深めました。
<プロテオサイエンスセンター>