お知らせ

修了生の野口理絵さんが教育学部で後輩たちに講話

平成21年1月26日(月)、本学教育学研究科の修了生で運動障害を持っておられる野口理絵さんが、長尾秀夫教育学部教授の授業の中で、「運動障害を持って生きること ―30年間を振り返って―」と題して後輩たちに熱く語り掛けました。

野口さんは、仮死状態で生まれ、その後、障害を持って生きていくことになりました。県内の養護学校を卒業後は、「障害を持たない人たちと一緒に勉強したい」という希望から本学の法文学部に入学し、障害児教育の勉強を専門的にしたいという新たな夢を持つこととなります。その夢は、本学教育学研究科に進学して教員免許を取得したことで、更に現実に近いものになっていきました。現在は、特別支援の教師になる夢に向かって勉強中です。
 講義では、野口さんに、物心ついた時から現在までの、嬉しかったこと、感じたこと、落ち込んだこと、人との出会いなどについて、30年間を振り返っての様々なことを、言葉が不自由ながらも、熱く語っていただきました。ほぼ満席の大講義室では、全員が野口さんを見つめ、耳を傾けていました。
 講義の中で、野口さんが「今まで、障害を乗り越えてきたという覚えはない。」と語られたことが、強く印象に残っています。学生の皆さんには、今回の先輩のお話の中から、何かを学び、そして、今後の自分自身の人生に役に立ててもらえばと思います。

なお,野口さんは,内閣府の平成20年度「心の輪を広げる体験作文」の一般の部で,最優秀賞を受賞し,松山市の「かがやき松山大賞」にも選ばれています。是非,ご覧ください。

内閣府「心の輪を広げる体験作文」